ダニ・ペドロサ「ゾーンに入った時は、ライバルもラップタイムのことも考えないもの」

KTMでテストライダーを務めるダニ・ペドロサは、最近行われたインタビューで様々なトピックに関して語った。過去に優勝しても全くプレスに注目されなかったプレスカンファレンスのこと、他を寄せ付けず優勝したレースで感じた「ゾーンに入ること」などについて語った。

なお、ダニ・ペドロサは現在レッドブル・リンクにおいて、ポル・エスパルガロと共にMotoGPマシン RC-16のテストを行っている。

メディアとの付き合い方

ダニ・ペドロサ

過去には自分が優勝したレースのプレスカンファレンスで、全く別の言い争いが始まってしまったことがありましたけど、結局メディアが注目したいのはそういった話題で、その日、翌日、翌週も騒げるネタとして、メディアにとっては優勝よりも価値があるということなんですよね。自分からすると”おーい、優勝したのは僕だよ”という感じなんですけど。

自分は最高のレースをした、優勝トロフィーをもらい、チームと自分のために素晴らしい走りだったということで、それを評価してもらえることが嬉しいんですが、それが不可能な状況であれば成り行きに任せるだけです。(※他のライダー同士の言い争いを止めないということ)自分は既にハッピーなわけですからね。」

「Moto3ライダー達がメディアに対してあまり多くを語らないことに関しては、メディアに対して自分の情報を漏らさないという意味で重要だと思います。メディアのインタビューを見るとライバルの状況、調子、フィーリングなど多くのことがわかりますからね。」

ゾーンに入った時はライバルの存在も意識しない

他のライダーを全く寄せ付けずに優勝した時のフィーリングは本当に特別です。こういった勝利はなかなか達成出来ませんからね。何もかもが完璧にいく時は、とにかく正しい操作を続けて、毎周同じ場所を走るということに集中するんです。」

「2004年の250ccクラスのアッセンのようにゾーンに入ったレースというのは特別なものです。あの日はスタート前に問題があって最後尾スタートでした。30人ほどのライダーがいたはずですが、各コーナーで4人ずつオーバーテイクするというような走りでした。ゾーンに入った感覚というのは、それだけの数のライダーがいても、自分の走行ラインが開けて見えるという感じなんです。

「2008年のバルセロナでも同様にゾーンに入った感覚のレースでした。この時はフロントロースタートで、レースをリードしていました。自分の前にライダーはおらず、最初の7周〜8周はまるでスローモーションのようでした。自分の感覚としては全てが遅く動いているように感じたんですが、実際には毎周ラップレコードを更新していました。

「自分の感覚ではもっとプッシュしないといけないと感じていたんですが、最初のラップで飛ばしたところ、後続との差が7秒となったんです。この7秒の差に気がついてから、このリードを維持することを考えて普段の走りをして完走しました。」

ゾーンに入っている時というのは転倒の可能性を考えませんし、ライバルの存在も意識しません。例えば自分が7位でゾーンに入って走っているとすると後ろのライダーのことは考えませんし、前のライダーのことも意識せず、ただ前に行くことだけに集中しているんです。ポジションもラップタイムも、何人ライダーをパスしたかなども考えず、ただただ、前に行くことだけを考えているものなんです。」

ダニ・ペドロサ

(Photo courtesy of michelin, KTM)