クアルタラロ、ベッツェッキを0.031秒差で下し、フィリップアイランドでポールポジション
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が、フィリップアイランドの新ラップレコードを樹立し、マルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング)との激戦を制してポールポジションを獲得した。記録した1分26秒465は、ベッツェッキのベストをわずか0.031秒上回る驚異的なアタックだった。
フロントロー最後の1枠には、母国オーストラリアのジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が滑り込んだ。Q1からの突破を果たし、ホームファンの前で存在感を見せた。

Q1:アルデゲルとミラーがQ2進出を果たす
Q1では、地元ヒーローのミラーが序盤から好調な走りを見せたが、セッションの注目はフェルミン・アルデゲル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)だった。インドネシアGPの勝者は1分27秒201でトップに立ち、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリーレーシング)が2番手に続いた。
ミラーは、ビンダーを0.029秒上回るタイムでP2に浮上し、アルデゲルとの差は0.144秒。トップ3はわずか0.038秒差の接戦に。最終ラップでは、ヨハン・ザルコ(キャストロール・ホンダLCR)が赤セクターを刻むも、ターン7と8でビンダーの前に詰まる形となり、タイムアタックを中断。これにより、Q2進出はアルデゲルとミラーに決まった。
Q2:クアルタラロが終了間際に大逆転
ポールポジション争いのQ2では、序盤にアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)がターン4で転倒。ミラーが1分26秒885で暫定トップに立ち、ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMテック3)がP2につけた。
アルデゲルはエスパルガロと同タイムでP2に浮上。ターン4では、ベッツェッキがルカ・マリーニ(ホンダHRCキャストロール)とフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)に対して苛立ちを見せる場面も。セッション残り5分、ベッツェッキは1分26秒565でトップに浮上。
アレックス・マルケスは2度目の転倒を喫し、フロントローのチャンスを失う。その間に、アコスタがP2へ浮上し、ミラーはP3に後退。しかし、クアルタラロが最後のアタックでセクター3まで最速タイムを刻み、ゴールライン上でベッツェッキのタイムを0.1秒更新する完璧なアタックを決めた。ミラーもラストラップで自己ベストを更新し、2023年日本GP以来となるフロントローを母国で確保した。
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