ベンスナイダーとラフィンが、タイGP決勝で貴重なデータ収集に成功

第15戦タイGPのMoto2クラス決勝レースで、NTS RW Racing GPのボ・ベンスナイダーは20位、ジェスコ・ラフィンは21位のチェッカーフラッグを受けました。このリザルトそれ自体はけっして満足のいく内容ではありません。しかし、レース全周回を全力で戦った両選手の健闘は、NTS RW Racing GPチームが今後のセットアップの方向を見極め、チームを車体面から支えるNTSがさらなる研究開発を進めていくための貴重なデータという形で、有用な成果を獲得できました。

現地時間午後12時20分(日本時間午後2時20分)にスタートした決勝レースは、東南アジア独特の強烈な日射しが照りつけるコンディションで、気温32度、路面温度は51°Cに到達しました。そのため、レースペースは金曜や土曜の走行よりも遅いタイムで推移しました。ラフィンとベンスナイダーはそれぞれ23番グリッドと25番グリッドからスタートしましたが、序盤に少しポジションを落として集団の中に埋もれてしまい、そこからの順位回復にやや苦労を強いられました。

レースは大きく6つの集団に分かれ、NTS陣営のライダーたちは、マティア・パジーニ選手やファビオ・ディ・ジャンアントニオ選手たちと同じグループ内でバトルを繰り広げ、少しずつ前に出ていきました。しかし、フィリップ・オテル選手に捕まっているうちに、もうひとつ前の集団とは離れてしまい、最後はベンスナイダーが20位、ラフィンは21位でゴールラインを通過しました。次の第16戦はNTSのホームグランプリ、日本GPです。栃木県のツインリンクもてぎで10月18日(金)午前に、Moto2クラスの走行がスタートします。

ボ・ベンスナイダー選手(ゼッケン64)コメント

(決勝レース:20位)
「スタートはうまく決まったけれども、2コーナーでディッジャ(ファビオ・ディ・ジャンアントニオ選手)と絡んでしまい、ふたりともオーバーランしてしまったんだ。コースに復帰したときは30番手に順位を落としていて、そこから頑張って追い上げたけど、ポイント圏内まで回復するのは、少し前と距離が離れすぎていた。ジェスコも僕も、チャタリング(マシンの振動)を抱えていたので、原因をしっかりと究明したい。データは豊富に収集できたので、今後に向けてチームとしっかりソリューションの探求に取り組むよ」

ジェスコ・ラフィン選手(ゼッケン2)コメント

(決勝レース:21位)
「今日のレースはスタートがいまひとつで、序盤からうまくペースを上げることができなかった。バイクというよりも僕自身の問題なので、もっと経験を積んでリズムよく走れるようなバイクのフィーリングを掴むようにがんばりたい。たくさんのデータを取ることができたから、問題の解決に向けてチームと努力を続けていくよ。最終ラップにオテル選手をオーバーテイクできたという事実は、僕たちが安定した高いペースで走れているということだから、ポジティブに捉えることができると思う。レース序盤から速さを発揮できるようにチームとNTS全員で一丸となり、次のもてぎでいい結果を目指したい」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)