キャリア250戦目の節目、ミラーがオーストラリアGPに挑む
ジャック・ミラーは、250戦目というキャリアの節目を迎える今週末、かつてない手応えとともにオーストラリアGPに臨む。幾度もフラストレーションを味わってきた週末を経て、M1との理解が深まり始めた今、舞台となる高速コーナーの続くトラックでは一貫した速さと安定感の両立を狙う。若き才能フェルミンやペドロの台頭に刺激を受けつつ、ミラーは自身の経験と技術を武器にさらなる進化を求めている。

高速コーナーを生かすライディングへの自信
「多くのレースを走ってきて、M1のこともわかってきました。それらを踏まえると今回は大きなチャンスがあると思いますね。高速コーナーが続きますから、バイクの走りの流れを最後まで継続して走りきることが重要なトラックです。しっかりと旋回してコーナリングスピードを維持することが重要です。風の影響も考えて走る必要がありますが、まずは金曜日をしっかりと走ることですね。自分にとってはフラストレーションがたまる週末が多かったです。スピードはあるのにコンスタントに走れない状況でした。今週末はスピードを発揮しつつ、コンスタントに走りたいですね。」
新型V4エンジンとマシンの方向性
「新型V4エンジンは良い方向に進んでいますが、取るべき対応がいくつかあります。リアタイヤをしっかりと使ってバイクを止めることや、加速に関してもそうです。ヤマハは素晴らしいフロントエンドがありますから、その部分をどうやってトレードオフで考えるかが重要です。まだ初期段階ですが、さらに馬力を絞り出したいとは思っています。」
若手の台頭とベテランとしての視点
「もうMotoGPで10年間走っているとは自分でも信じられません。250戦目という節目も嬉しいですし、2026年以降もさらに進んでいけることが嬉しいですね。フェルミンやペドロに関しては凄いとしか言いようがありません。ルーキーシーズンで必要なことをしっかりしていますし、二十歳そこそこの若者なのに内面はベテランのようです。こんな若いライダー達が育っているのを見るとスポーツの側面では嬉しいと同時に、自分のようなオッサンからすると末恐ろしくありますね。」