スティーブン ・ オデンダール選手、 自己ベストも予選5番手。尾野弘樹選手、 リズムが得られず予選13番手。

2017年10月7日(土曜日)、 FIM CEV Repsol Moto2のライダーとチームはチャレンジングな選手権のために5.345kmのコースで競われるスペインのモーターランドアラゴンに戻ってきました。このトラックは15個の難しいコンビネーションのコーナーと、最大50メートルの高低差、そして由緒ある歴史的な街と北にはピレネー山脈を望む美しい自然で有名な場所です。

現在ランキング3位のスティーブン・オデンダール選手(44号車)はコーナリング中のマシン性能で納得のいくパフォーマンスを引き出すことが出来ず木曜日と金曜日のプラクティスセッションで苦しみ、一方の現在ランキング8位の尾野弘樹選手もトラックに合ったリズムと意識しているペースに届かず苦しみんでいました。

Moto2の新チャレンジャーである尾野選手についてはマシンの評価とセットアップの方向性の確認のために経験豊富で実力派の元GPライダー、アレックス・デアンジェリス選手に木曜日の走行枠の半分を譲ったことも影響していますが、デアンジェリス選手の評価から得られた鋭く建設的な情報とフィードバックはチームとライダーにとって、このレースだけでなく後々につながるとてもポジティブな機会となりました。

予選1回目と予選2回目について、オデンダール選手はフロントサスペンションをWPからオーリンズ製に急遽変更したことで苦しんでいたフィーリングを取り戻し始めることができましたが、チームはいずれも信頼性の高いこの2つのメーカーのサスペンションの何がこのサーキットに特定して影響したのか、なぜ片方のブランドがライダーに良く作用したのかを徹底的に分析しなくてはなりません。

オデンダール選手の予選結果は不本意な5位となりましたが、 前 FIM CEV Repsol Moto2 のチャンピオンは1分 54 秒685という自己ベストを記録することに成功したのと、良いフィーリングが戻ってきたので内容的にはポジティブだと捉えています。

尾野選手は未だ良いリズムとセットアップを得るのに苦しんでいる状況で、決勝前の15分の走行でレースに挑むためのセットアップを決めていかなければならないので簡単ではありません。ただし、1分56秒021というタイムで予選13位に沈んでしまった順位を受け入れつつ、幾つかのコーナーで尾野選手の区間タイムはトップライダーとそん色ないレベルであり、攻略できていない幾つかのコーナーで大きくタイムを落としているという内容を分析し、ライダーとチームは懸命に課題を解こうと諦めずに頑張っています。

#44 スティーブン ・ オデンダール選手 コメント

 (予選1回目4位、2回目5位:総合予選結果5位)
「今日はとても難しい日でしたが良い改善への道を見出すことが出来てきましたし、どこを改善すれば良いかがわかってきたので、明日のレースに向けてはトンネルの先に光が指していると感じています。その上で、昨年KALEX製のマシンで記録した予選タイムよりも速いタイムをマークすることが出来ましたので嬉しい気持ちはあるのですが、それでもトップからまだ少々タイム差があるので明日は新しい試みがどう作用するかを見極めて、表彰台獲得に向けて戦えるように努力していきたいと思っています。」

#76 尾野弘樹選手 コメント

(予選1回目14位、2回目12位:総合予選結果13位)
「今回は今日の予選までの枠についてチーム事情で通常より少ない走行時間になったことと、 金曜日の練習走行ではセッション序盤で自分の転倒が原因で走行時間が無くなってしまったので、 これまでのラウンドと比べても極端に走行時間が少ないままの予選となりました。 金曜日の転倒もマシンのセットアップが決まる前に攻めすぎてしまいクラッシュにつながってしまったのですが、 予選の今日もその時のマシンフィーリングが解消されず気持ちよく走り込むことが出来なかったです。 予選2回目でだいぶフィーリングが向上したのですが、 まだ低速コーナーでは特にフロントに良いフィーリングが得られていないので、 そこを改善していかないとレース順位で上を目指したいところですが、 現段階では転倒のリスクが大きいので、 日曜日のウォームアップで試す改善案がどこまでまとまるかが勝負だと思っていますが、 良いタイムが出ている個所もあるので最後まであきらめずに頑張りたいと思います。」

生田目將弘 チームオーナーコメント

「新しいことに沢山トライ出来たのでポジティブだったと思っています。明日の朝の走行で2人とも新しいことを試しますし乗り方も変えていく予定ですが、もしも機能しなければこれまでの最良の状態に戻しいきますし、ポジティブな状況になると期待しています。私たちが来年目指している世界グランプリを見据えて、可能性が0.1パーセントでもあればそれを追求しながら新しいことに挑戦していきたいと思っています。」

<NTS プレスリリース>